研究内容
私たちの研究室では、記憶・学習や情動といった高次脳機能に焦点をあて、脳がどのように行動を制御するのかについて研究を行っています。脳内の神経回路網の基盤となるシナプス機能は、精緻な分子機構によって制御される一方で、環境や経験に応じて変化する可塑性という性質を持っています。このようなシナプス機能と破綻のメカニズムを明らかにすることは、行動制御の機序解明につながるのみならず、様々な精神疾患や神経変性疾患のメカニズム理解にも大きく寄与すると考えられます。
この目的のため、私たちは主にマウスをモデル動物として、古典的な行動学や電気生理学から、光遺伝学、薬理遺伝学、遺伝子改変動物や各種改変ウィルスなど多角的なアプローチを用いています。細胞、シナプス、回路レベルから、脳という現代のフロンティアに迫ると共に、疾患の理解に繋がる基礎的知見を得ることで、広く社会に貢献することを目指します。
